1/4・正月に付いたゼイ肉を減らすべく、山に登る事にした。
● 鎌ヶ岳(カズラ谷コース)
人数 1人(ボクだけ)
持ち物 防寒着・雨具・地図・ツェルト・アイゼン・バーナー類
食べ物 ラーメン×2・コンビニおにぎり×3・缶詰×1・
チョコ×1・水500cc×3
前夜に遅くまで飲んだが、朝6時半に根性で起きた。
コンビニでおにぎりと水を買い、朝日に照らされた鎌ヶ岳を見続けながら
車を走らせる。
雪をかぶった鎌ヶ岳は
「早くおいで!カモ〜ン!」と言わんかの如く、
威風堂々と尖った山頂がボクを睨みつけているようだ。
「なんか雪積もっとるし、あの形も恐そうやなぁ・・他の雪の少なそうな楽な山に
しとこかなぁ・・」
なんて、くじけかけたが
「ボクもSEB(山岳宴会部)いっちょ、やったろか!」
炎の決心をした。
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朝はピーカンだったのに・・ |
8時に宮妻キャンプ場付近の駐車場到着!
8:18カズラ谷登山口
「天気もいいし、レッツラGOじゃっ!」
登山口付近からは先日からの寒波で雪景色になり、テンションが上がる!
このコースは7年程前に松井隊長と積雪時に登ったのだが、今日は前回より
雪が少ないようだ。
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カズラ谷登山口 |
静かな雪の登山道には「ザク、ザクッ」と雪を踏む音だけしかしない、
そんな雪道を登っていると3〜40mのところで突然、
「キュイ〜ン、キュイ〜ン」と大きな鳴き声と共に、バサ、バサッと音たて鹿が走りさった。
その鳴き声に不覚にも「うぉわ〜っ!」のけぞり、叫んでしまった。
いきなりの声と出現に、正味ビビった・・
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アイゼンパワーなのだ! |
誰もいない静寂した登山道は小一時間も登れば徐々に雪が増え、時々靴が滑りだしてきたのでアイゼンを装着する。雪も登山口付近の湿った雪から乾いた雪に変わり、踏む音も
「キュッ、ギュッ」と小気味よく、そして雪は靴にもまとわり付かなくなってきた。
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この辺りは雪深し! |
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お、おいっ!
何か、ガスってきたでぇ!! |
さっきまで良かった天気も、高度を上げて行くうちに曇り空になり、小雪までちりはじめた。時々,見え隠れする
名峰・鎌ヶ岳の山頂には、速い流れの大きな黒い雲が重々しく漂い初めだした。「なんか、寒むそ〜やなぁ・・いや〜な感じやがする・・」
雲母峰からの出合いを過ぎた頃には雪も増え、膝程まで埋まる所も現れだした。
耳がちぎれそうな冷たい強風の中アイゼンをきかせ、急勾配を登りきると、
のこぎりの型の難所・鎌尾根が目前に現る!!
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難所・鎌尾根(奥) |
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身体も鎖も凍りつくのです・・ |
11:40 とうとう鎌ヶ岳の山頂直下へたどり着く!
「お〜っ!もうちょっとやぁ!!しかし、寒い、寒すぎやっ!!」
寒風に吹かれ、鼻水を流し、山頂近く岩場に取りつくが、風で雪が上から、下からぶつかってくる!鎖場の鎖にしがみつきつつ
「こんなシーン、以前にもあった!」
何年か前にSEBプラスたけちゅん、なおつぐさん7人程で雪の釈迦ヶ岳を登ったときに、
氷ついた山頂付近、ブリザードの中、はずれたアイゼンにパニクる直継さん!、登る事も、下る事も出来ず凍った斜面に7人がへばり付き、立ち往生している横を氷にピッケルを突き刺し、アイゼンを利かせボクらを追い抜いていったクライマーを見た瞬間、松井隊長の「みんな撤収やっ!!」って言うまでは全員が超パニックになった・・・・今、まさにソレや・・・
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樹氷だよ〜ん! |
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威圧感抜群!鎌ヶ岳山頂付近 |
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寒い中・・
一人セルフタイマーでパシャッ! |
どうやら、こうやら山頂に登り、小さな社に掛かる温度計を見るとー20℃になっているではないか!
これは、ぜったい壊れているだろうが、それでもたぶん
ー3〜ー5℃だとおもう。
(でも、極寒風ビュン、ビュンと雪で体感温度はー20℃かもしれん?)
鼻水だらだらの顔・・ザックに縛ってあったタオルがカチン、コチンに凍っていたので鼻がふけなかった・・ズズッ!
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ー20℃ってほんまか?
嘘って言って!!
耳と鼻とれるぞ!!
「体感温度の事か?」 |
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鎌ヶ岳山頂・寒そうでしょ〜 |
誰もいない山頂はただ、
雪混じりの強風が悪魔の息の様にビュン、ビュン吹いている。
そんな中、
かじかむ手で冷たいカメラスタンドにカメラを取付け、
淋しく記念撮影!パシャッ!
「こんな強烈に寒いところ、これ以上いたら死ぬ・・」
かじかむ手で凍るほど冷たいコンビニおにぎりをアイスクリームの様にかじり、凍るほど冷たい水を流し込む・・
「もうこれ以上無理だ!!」
ガタガタ、ブルブル震えながら下山する。辺りはガスって視界が50メートル程になった。
「ま、まるで映画八甲田山やぁ・・て、天は我を見放したか〜、し、死ぬ〜ぅ・・
さ、寒い〜・・・」
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ガスと風で、何もわからぬ!!
その上 寒い・・
ちょっと焦る・・ |
必死のおもいで下山をはじめ、5合目を下ったあたりで
荒れた天気からやっと脱出!
(う〜、本当によがっだだ〜!)
登山口近くまで下山し細かい雪の舞う中、食事をとる。
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平和な登山口付近
雪の少ない場所でやっと昼食
悲しく一人セルフタイマーでパシャッ! |
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貧しい食事・・寒い中、ラーメンの
温かいスープはご馳走なのだ
しまった!ビールを忘れた!!
(Oh 譲二ショック!by吉本新喜劇) |
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記念に登山道に作りました。 |
寒さに震えながら、帰りに寄ったグリーンホテルの温泉で、
じわ〜と、じわ〜っと、
生き返えったのでした。